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手ぬぐいの魅力はその個性的な柄と手触りのやわらかです。
手ぬぐいのかまわぬの伝統的な柄を見た時、そのおしゃれなセンスにひきこまれました。
また、現代的なsousouの手ぬぐいの柄や藍染めの手ぬぐいなど知るほどに好きになりました。
日本的な洗練された柄の手ぬぐいは外国の方へのプレゼントにも人気です。
色柄が落ちやすいのが欠点でしたが、柄によりブランドにより選んで使えば気になりませんよ。
使い方は暑い日のウォーキングに首に巻いたり、キッチンでふきんとしてや適当にカットしてハンカチとしてなど。
肌触りがいいので子供の甚平やカボチャパンツにもいいですね。
わたしが暮らしの中で見てきた手ぬぐいの歴史は?
手ぬぐいとは”伝統的な日本のタオル”でした。
戦後は主にパイル生地のタオルではなく家庭でもあらゆる場面で手ぬぐいが使われていました。
ふきんも蒸し布も手ぬぐい、農作業で頭にかぶるのも手ぬぐい、お祭りで頭に巻く手ぬぐい。
洗顔後、顔をふくのもお風呂で体を洗うのも、体をふくのも手ぬぐいでした。
今思えば、昔の手ぬぐいは、岡で捺染だったのかな?さらっと硬めで色落ちしませんでしたから。
普段よく利用する商店や農産物を買ってくれる業者からお盆やお正月前にお店の名前入りの手ぬぐいをいただくのは通例でした。
ふきんや蒸し布は依然として手ぬぐいでしたが、そのうちにパイル地のタオルが多くなり手ぬぐいは少なくなっていきました。
その後、蒸し布やすし桶におおうふきんなどは手ぬぐいでしたが、食器ふきんさえ薄手のタオル地が多くなったのです。
ここまでが昭和の40年代のはじめまでです。
伝統的な古典柄の素敵な手ぬぐいが新鮮!
そしてすっかり手ぬぐいを見かけなくなった頃に再び目にしたのは古くて新鮮な古典柄の手ぬぐいでした。
この頃、わたしはデザイナーとして働きはじめたのでおしゃれなものに敏感になり始めた頃です。
昭和50年代に入り雑貨がおしゃれになっていく時代で、ロフトや東急ハンズで見かけ新鮮でした。
ここでは、伝統的な柄のかまわぬやふじ屋の手ぬぐい柄に惹かれたのです。
ところが肌ざわりはやわらくて気持ちいいのですが、使って残念だったのは色落ちがあまりにも激しかったのです。
価格は1枚が700円から1000円くらいでした。
昔の手ぬぐいは、薄くやや硬く色落ちもしませんでしたが柄は紺系が多かったです。
肌ざわりがよく色落ちしにくい手ぬぐいが欲しい!
そこで、肌ざわりはやわらかく、好きな柄で色落ちのしにくい手ぬぐいが欲しいと思いました。
そして手ぬぐいからしばらく熱が冷めた頃にさらに新しいブランドに出会ったのですが、肌ざわりはよく色落ちもあまりしませんでした。
それが京都発のブランド”そう・そう”の伊勢木綿の手ぬぐいです。
sousouは設立が平成8年ですが知ったのはその数年あとですぐに京都の店舗に行きました。
sou・souの手ぬぐいは肌さわりもよく、色落ちもしにくいのです。
簡単にいうと、捺染は落ちにくいけれど硬い、注染は落ちやすいけれど柔らかいのです。
線書きの柄なら落ちない方がいので捺染でいいし、全体が色なら硬いのはいやなので注染がいいですよね?
ここからまたわたしの手ぬぐいブームが再燃しました。
そうそうの手ぬぐいは生地も柄も今までのとは違っていました。
ウォーキングの首巻、カットしてハンカチ、ふきん、ランチョンマットなどに使いやすいのです。
普通のハンカチは手拭きとしてはすぐにベタベタするし、タオルハンカチもおしゃれじゃないし、手ぬぐいをカットして使いました。
手拭きとして吸湿性もよくべたべたせずかさ張らないし柄もおしゃれだから。
切りっぱなしで使いますが、両端は5mm程、横糸を抜きフリンジみたいにするとほつれなくきれいです。
ミシンで縫う必要はありません。
端を折り返し家庭でミシンで縫うと野暮ったくなるし、そこだけ3重になるので乾くのがおそくなります。
端が生乾きだと雑菌がつきやすいわけです。
ここで手ぬぐいの生地について大まかにご説明しておきます。
ガーゼ&手ぬぐい&タオルの違いは?
とても素朴な質問が来ていたのでかんたんに説明しますね?
詳しく書くとわかりにくいと思いますので。
- 手ぬぐいは縦横で織るさらっとした平織り木綿
- ガーゼは糸の撚りが最も甘く織も粗い
- タールは糸をパイル状(ループ)にゆるませふわっと厚みがある
これでわかりますか?
ガーゼが最も柔らかく粗い織で次が手ぬぐいですが、どちらもまっすぐな糸です。
タオルは地糸に別の糸はループ状に緩ませてソフトな厚みのある仕上がりにするのです。
織り方は、ジャガード、シャーリングなどの他にも多種ありますよ。
しかし、タオルはガーゼや手ぬぐいと違いふわっと厚みがあるのが特徴です。
現代で使われるのはフェイスタオルもタオルハンカチも、バスタオルもパイルの要素のあるものばかり。
こだわり派の方が手ぬぐいや、平織りの麻手ぬぐい、ガーゼ手ぬぐいを使うだけですね。
ガーゼタオルはタオルと名がついても平織りガーゼか、片面のみパイルです。
まっすぐな糸の平織りは薄いし粗いので体をふくとすぐにびしょびしょになりますよ。
顔ふきならガーゼタールや手ぬぐいでも可ですね。
手ぬぐいは糸の太さと染め方の違いで分かれる
手ぬぐいの違いは専門家でないと難しく感じると思います。
ご興味のある方はじっくり読んでくださいね。きっと理解できると思います。
手ぬぐいは色柄の好みと感触で選べばいいのでは?
手ぬぐい生地は?素材は文(総理)と岡、細かく分類するときりがなくわかりにくいので大ざっぱにご説明しますね。
手ぬぐいは平織りの木綿で寸法は幅が文は34cmから35cm、岡は35cmから36cmで長さは90cmです。
糸番手は20番と30番、つまり細いのと太いのです。
20番は太く文または総理といい、30番は細く岡と呼ばれます。
さらに文、特文、岡、特岡に分かれますが手ぬぐい素材は規約はやや曖昧なのだそうです。
好みもありますが生地質の順は、文(総理)<特文<岡<特岡、の順に生地はわずかに高いですが微差です。
素材が4種でもさらに細かい違いは商品ごとブランドごとに違いはあります。
木綿は綿花から作りますから綿花の産地も生地の生産も一社でない限り違いはありますよね?
また、なんでも生地は特岡がいいとは言えません。
文の太い糸ならではのふわっとした感じが好きというのもあるし、特岡の細い糸の柔らかさが好きというのもあるのですね。
絵柄などでも判断はできますが消費者には難しいので1枚買ってみて好みかどうか決めるとよいと思います。
文でも岡でもないタイプとしては、麻100%の手ぬぐいや綿のガーゼ手ぬぐいもあります。
木綿のブロードといっても品質はたくさんあるのと同じことですね?
手ぬぐいの染めは注染と捺染
染めはやわらかい注染(染料)と硬めになってしまう捺染(顔料)の2種類です。
捺染(プリント)は顔料も染料もあります。
文にも岡にもいろいろありますが文と岡の違いは糸の太さ。
特が付くと生地幅が1cm幅広になります。
手捺染は細かい柄も染め分けできますが注染の方が大まかな柄になります。
捺染は顔料で固くなりやすいし、注染は染料でやわらかいです。
細かな繊細な柄は捺染で、大まかな柄なら注染が向いています。
ランチョンマットに使うなら柄が大事で糸は太めで硬くなる捺染でもいいし、色落ちしないことが大事になりますよね?
わたしの好みは、手触りはやわらかくてあまり色落ちしない色柄を選ぶことです。
結果、素材は特岡で染めは注染が好きですが文の粗いやわらかさも好きなのです。
今は、銘柄はそうそうやあひろ屋の手ぬぐいが好きです。
柄入りは白地が多い方が好きです。柔らかいしその方が色落ちも目立ちません。
数枚まとめ買いする場合は電話かメールで気になることを質問するといいですよ。
柄が気に入ってもすぐに色が落ちたらいやですよね?
わたしは手ぬぐいは色柄も大事ですが、素材のもつやわらかな心地よさを抜きには考えられません。
感じ方は案外、人によって違います。
手ぬぐいの質の差はどこ?
安い手ぬぐいは海外生産の生地で100円とか1枚が300円とかですね。
国産の手ぬぐいであれば晒し方は同じなので生地の質そのもに差はあまりないのです。
糸の太さと粗さが、文か岡かで分かれるのが大きな違いなのと、染が染料か顔料か?つまり注染か捺染か?で違う。
私の場合は、好きな柄で柔らく感じればいい、です。
生地そのもは私の中では、文、岡、伊勢木綿と分けています。
結果、文も岡もあるし、伊勢木綿なら捺染でも選んだりしています。
ですので、手ぬぐいは好みと用途によって生地や柄を使い分けるといいですね。
好きな手ぬぐいの柄があれば1枚買って布質や色落ちを見てからリピートがおすすめです。
国産で700円から1000円くらいしても色落ちのはげしいものもありますから。
ですが、手ぬぐいは生地の柔らかを抜きには考えられないので安すぎるものは買いません。
少し買って使ってからリピートがおすすめです。 手ぬぐいって柄もおしゃれで肌触りいいですが服とのコーディネートはむずかしいです。 木綿の手ぬぐいはカジュアル過ぎてスカーフのようにはおしゃれな感じにならないんですね? なので手ぬぐいは作 ... 続きを見る
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